カナダde日本語 - 200804
【速報】 広島高裁が光市母子殺害事件で被告に不当な死刑判決という記事にいつもになくたくさんの反響があったので、コメントを紹介しながら、思う所を書いてみたい。
他にも残虐な殺害事件はいくらでもあるのに、なぜこんなにこの光市母子殺害事件だけが注目を集め、国民を感情的にさせるのだろうか。それは、この殺害事件では、原告であり遺族でもある本村洋氏が裁判で闘う様子がテレビなどでクローズアップされたせいか、ネットでは本村氏をヒーローのように崇める人が多くいること、又、ビジュアル的な効果もあって、本村氏が美しい妻と愛らしい娘二人を同時に亡くされたこ とに対する同情など、国民の感情面に訴えながら関与させているのが大きな原因だと思う。
●死刑そのものの是非というよりも
何が恐ろしいかというと、被害者がいかに無謬で問題無い人生を歩んでいたか、素晴らしい夫婦愛であったかが被告を死刑に追いやる理由付けとして使われている点ですよ。
そうした外形的な基準で刑罰が決まってしまう事が、非常に馬鹿馬鹿しく恐ろしいです。
もし被害者母子が天涯孤独だったら?目に見えて素行が悪かったら?夫婦仲が不仲だったら?誰も今回のように大きく死刑を求める事はなかったのでは?
ナナシ | 2008.04.24(木) 02:41 | URL | 【編集】
このように、日本のマスコミでは被害者家族に焦点を当てた報道ばかりが目立ったため、国民が加害者の背景に関心を示すことはほとんどないまま、加害者に不利な情報(中には全くでたらめな捏造もある)を放置しながらこれまできた。結果的に今のような「加害者は死刑が当然だ」という状況になっているわけだ。
だから、このブログでネットで調べられる限りの原告の背景を少し紹介したのだが、としさんのコメントを読んで、原告である本村氏の背景についてもあまり知られていないということに気がついた。
●もう1点
すいません、もう1点書くことがありました。
この裁判は、みにい(漢字が書けないので、すいません)さんがおっしゃったように、被告人の背景を探ることはもちろんのこと、最も足りなかったのは、原告側の背景を、裁判、あるいはテレビなどでまったく報じられていなかったことです。
たとえば、原告が、広島大学時代に日本会議の学生組織に入っていて、同じ日本会議に属している新日鐵光に入っていたとか、あと、検察の言ったとおりに殺害が行われたとするならば、被告人は無茶な体勢で被害者を殺したことになると言う点も、私たちには何も伝わってきません。
特に、今回の事件で、当事者間ならともかく、私たち第三者が、死刑判決が出たことに対して喜ぶなんてのはあきれるにもほどがあります。万に一つ、それが妥当だったとしても。
私たちは、特に、政治家などの権力者達ほど、自分を見つめ直さなければならないと思います。
とし | 2008.04.24(木) 14:16 | URL | 【編集】
あなたはフランス語でユースホステルをどのように言うんだ
私にとって不可解なのは、自分たちが日本の悪政で危機に陥れられようとしているときは、ほとんど反応しないのに、他人の家族が殺害されたことに対しては大きな反応があるということだ。加害者が死刑になろうがなるまいが自分たちの生活にはほとんど影響ないと思うが、それを加害者が死刑になることを熱望し、死刑の判決が下ると歓喜する世論には、何か異常性を感じざるを得ない。
●よかったよかった^^
上告棄却が間違いない以上、福田クンに死刑判決が出てよかったです。
27年間徹底的に無様に生きてきた以上、本人も税金で死なせて貰えるなら本望でしょう。
無期⇒死刑になったのは、やはりあの弁護団のおかげと言わざるをえないですね。今夜は祝杯を挙げますよ!
hina | 2008.04.22(火) 15:47 | URL | 【編集】
弁護団についての批判が多いが、私は世論を背に加害者の人権を守る為に闘う弁護団はとても勇敢であり、日本にもこういったすばらしい弁護士の方々が存在しているということを知るにつけほっとする。彼らにとってはいつ命を狙われるかわからない状況で、さぞ緊迫した毎日を過ごしていることだろうと思う。又、今回の判決の裏にはスパイラルドラゴンさんが安田弁護士から聞いて書かれているように、検察と裁判所が一体となり、今回の事件を利用して、少年法と刑法を厳罰化する方向へと改正する世論を醸成しようとしていると思っている。
●安田弁護士
美爾依さん、こんにちは。
今回の判決が山口補選に影響を与えることは全くありません。
そして、必ずしや平岡候補が勝利すると確信しています。
民主党の馬淵澄夫議員の日記によると、今回の補選の焦点は完全に「未解決の年金と、後期高齢者医療保険制度に対する不満」へとシフトしているそうです。
尚、私は今回の裁判に関する安田弁護士のトークショーに2回ほど参加して、事件の詳細を聞きましたが、トークショーの中で安田弁護士は、検察と裁判所が一体となり、今回の事件を利用して、少年法と刑法を厳罰化する方向へと改正する世論を醸成しようとしているとの内容の話をされました。
「例え少年であろうとも、犯行の動機がどうであれ、2人殺害したら、問答無用で死刑判決」という方向へと。
そして、この動きは極めて危険であるとも語られていました。ちなみに私は、今回の事件で本当に罰せられるべき人物は、加害者少年の母親を自殺へと追い込んだ、実の父親だと思っています。 そして、加害少年の実の父親こそが、今回の死刑判決を誰よりも期待していたと思っています。
当然安田弁護士は公判の中で、少年の不幸な生い立ちについて、裁判長に強調して説明しています。
スパイラルドラゴン | 2008.04.23(水) 04:16 | URL | 【編集】
もちろん、判決文の中では安田弁護士が強調された少年の不幸な生い立ちについて触れられたが、ただ触れただけで全く考慮されなかったのである。なんと冷たい判決なのだろうか。
又、怪人20面相 さんも検察権力と最高裁が厳罰化のためにこの事件を利用したと書かれている。
●不当な死刑判決
従来なら死刑判決が回避されていた事件です。
しかし最高裁が無期懲役を廃棄。 その時点で差戻し審での死刑が決まったといっても過言ではないでしょう。 この事件は、検察権力、最高裁が死刑の適用基準を拡大するために、一層の厳罰化を推進するために利用しました。
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裁判官が死刑を求める最高裁の差し戻しに対して意義をとなえるのは、日本では相当に勇気がいることです。自らの出世を棒にふることになりかねません。
弁護人の証拠、鑑定医の診察は一切取り上げず、被告人の不幸な生い立ちも考慮せずですから、かりに被告人が、誤りがあっても検察の主張をそのまま認め、これ以上にない反省の態度を見せていても死刑判決が下っていたでしょう。被告人が反省していることを考慮に入れても死刑を回避できないといった判例も多々あります。
最高裁が差し戻した時点で死刑ありきの差戻し審だったように思います。
弁護側が即日上告したのも正しい判断だったと思います。
この判決を機にこれまで以上に死刑判決の増加。重罰化が一層進むことが予想されます。
日本は、死刑大国、監獄国家への道を歩みはじめています。
ともかく地裁、高裁が無期懲役の判決を下せばメディア、ネットは「死刑だ」「死刑だ」の大合唱。検察権力と最高裁が厳罰化のために利用。
こういった状況下で行われたこの裁判はとてもじゃないが公正な裁判とはいえません。
怪人20面相 | 2008.04.23(水) 23:29 | URL | 【編集】
いまでさえも、日本には制限が多くて国民はかなりのストレスを感じているのに、その上、死刑判決が増加して、死刑大国、監獄国家へとなったら、逆効果で、残虐犯罪はますます増えることになるだろう。
●恐ろしい時代になってきましたね。
いとも簡単に、操られる人間ばかり。靖国神社の宮司には、最高裁の裁判長がなったりしていますが、気付くと、いろんなところから、ぼくらの環境は、息苦しくなって来ています。ほんとうに、恐ろしいです。
T | 2008.04.23(水) 18:25 | URL | 【編集】
まさにTさんのおっしゃる通り。だから、せっかくきれいに咲いたチューリップを折るような人が次から次へと後をたたないのだろう。
あと、被告の過去について、「こういった被告の家庭環境を全く考慮せずに死刑を言い渡した今回の広島高裁の判決はこの点からも不当なものだったと言わざるを得ない。」と書いたことに対するコメントがいくつかあった。
●あなたの文
こういった被告の家庭環境を全く考慮せずに死刑を言い渡した今回の広島高裁の判決はこの点からも不当なものだったと言わざるを得ない。私があなたの家庭に入り、器物もあなたの愛する動物も総て破壊して、最後に、お前も殺す、とゆうような文が置かれていても、あの方は、異常な環境で育った方ですので許しますと・・・・・しかも私は何年もつかまらなかった。
あなたの様ないい方が世の中には多く居るので嬉しくなるね。
takion | 2008.04.23(水) 21:45 | URL | 【編集】
私は家庭環境が悪いから許せと言っているわけではなく、そういったことも考慮せよといっているだけである。死刑ではなくて無期懲役が妥当だろうと。もちろん、不幸な家庭環境で育っても、立派に生活をしている人もいるだろう。が、ひとえに不幸な家庭環境といっても、他人から見たらそれほど不幸じゃないものから、この被告が置かれた状況のように誰が見ても不幸なものまでさまざまなのだ。
●ちょっと。。。
zuzuセネカフォールズニューヨーク
んー、美爾依さんポイントずれてますよー。
地裁では
『まぁちょっと家庭環境悪かったし、18才なったばかりだし無期』
高裁では
『反省しはじめているようだし、更生する余地があるので無期』
最高裁では
『ちょっとまて。家庭環境や反省の度合いを加味しても、無期は正義に反する(事実上の死刑にしなさい判断)。でも、死刑というのはとても重大な刑罰なので、他に情状酌量の余地がないか調べなさい』
つまり、今回の裁判では弁護側が『こんなに家庭環境悪くて、被告も反省して、更生の余地も十分あるので、死刑は回避すべき』を主張する裁判だったんです。
しかし弁護側は『検察の主張は事実無根、新事実を争う』と理解に苦しむ弁護をしたのでみんなハァ?となっているわけです。
なので、美爾依さんが不当判決と主張するのはおかしいです。不幸な家庭環境を考慮すべきという主張であれば、それをメインにした弁護をしない弁護団を糾弾すべきではないでしょうか。
なお、判決ではちゃんと家庭環境にも触れられています。
『被告人は幼少期より実父から暴力を受けたり、実父の実母に対する暴力を目の当たりにしてきたほか、中学時代に実母が自殺するなど、生育環境には同情すべきものがある。また、実父が年若い女性と再婚し、本件の約3カ月前には異母弟が生まれるなど、これら幼少期からの環境が被告人の人格形成や健全な精神の発達に影響を与えた面があることも否定できない。もっとも、経済的に問題のない家庭に育ち、高校教育も受けたのであるから、生育環境が特に劣悪であったとはいえない。』
つまり、それでも高校でてちゃんとやってきたじゃん、そこまで酷かねーよ、ということですね。
判決要旨はここで読めます。
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139679/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139695/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139698/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139699/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139701/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139702/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139718/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139704/
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/139727/
つまり、弁護側が荒唐無稽な主張するから反省してないって事がわかった。死刑しかありません。 ってことで壮大な自爆です。
ATC | 2008.04.23(水) 10:42 | URL | 【編集】
ATCさんは、判決で触れることと考慮することの差がわからないようだ。この判決文の少年の生い立ちに触れた最後の部分で「もっとも、経済的に問題のない家庭に育ち、高校教育も受けたのであるから、生育環境が特に劣悪であったとはいえない。」という一文は、南京虐殺はなかったとか慰安婦は強制じゃなかったというネトウヨの言い分と共通したものがあるのを感じたのは私だけではないだろう。「死刑しかありません。ってことで壮大な自爆です。」って何も知らないATCさんが断言するなと言いたい。闘いはこれからだ。
『きまぐれな日々』光市母子殺害事件の死刑判決をめぐる3大紙の社説のコメント欄に匿名による今回の判決を批判する文章があったので、お借りする。
犯罪を生み出す背景が自己中心的な考えに支配されてしまい「他人の痛み」の解る想像力に欠如していることにあると思います。
判決がこの社会の深淵に踏み込みが足らず精神的にも幼い被告の深層心理に迫る事を拒否し荒唐無稽と感情的に一蹴する権威主義に基づいている限り自らもこの深淵から抜け出せないでしょう。国家が「見せしめ裁判,人質裁判」で被告を「生け贄」にすることで「被告を育てたのも私たちがつくり出したこの社会」という本質を隠蔽し、自らを観客席に置く事で責任回避をする社会心理には嫌悪します。
この判決が弱い人間にたいする「思いやり、やさしさ」が感じられない現在の風潮を現していることに気がつくべきでしょう。けっして「厳罰化の流れ」ではこの問題を解決はできません。それは精神の荒廃以外の何ものでもありません。
今回の事件で最愛の妻と娘を被告に殺害され、もっとも苦しい立場にいるのは本村洋氏である。そんな彼が苦悩の中で発した言葉をきまぐれな日々では『朝日新聞』と『きっこの日記』から紹介している。
厳粛な気持ちで判決を受け止めている。遺族にとっては報われる思いがあるが、被告と妻と娘の3人の命が奪われることになった。これは社会にとって不利益なこと(4月23日付朝日新聞より)。
今回の事件のご遺族の本村さんは、今日の会見で、死刑の判決を「正しい判決」として納得した反面、「私の妻と子供、そして、加害者の3人の命を失うことになってしまった」と言っていた。だから、もしも「終身刑」があったのなら、本村さんも、「加害者の命をも奪うこと」よりも、「一生を刑務所の中で反省しながら暮らすこと」を望んだんじゃないかって思った。(『きっこのブログ』より)
このようにもっとも苦しい立場にいらっしゃる本村氏さえもが、今回の広島高裁での死刑判決にはとまどいを感じているのである。それなのに、それを無視して「死刑!死刑!」と叫ぶ人々の節操のなさにはただただあきれるばかりだ。
被告にしてみても、死刑になるよりも生涯を刑務所の中で暮らすことを望んで いることだし、ただ死刑にするのではなく、2度とこのような犯罪が繰り返されないためにも、この犯行に及んだいきさつやその後の世論の反応、弁護団や原告とのやりとり、そして反省などを執筆したり、世の役に立ちながら奉仕活動ができるような青年法が確立されたら・・・・。
無尽な死刑大国になるか、死刑廃止への第一歩を踏み出せるか、この事件の最高裁での判決は今後の日本の刑法のあり方を大きく左右する重要な鍵を握っている。
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